僕がウリ専ボーイ指名No.1だった理由
ゲイ専門風俗店
東京都在住の会社員さんからの投稿。大学生の頃、ウリ専のオープニングスタッフのバイト面接を受けた投稿者。容姿には自信があったがオーナーに髪型を完全否定された投稿者は闘争心に火がつき・・・・・・
いつも楽しく拝見しています。
ウリセンボーイの話を読むと、懐かしく昔を思い出します。
僕も、かつて大学生の頃、ウリセンで働いていました。
自分が誰かに買われるというシチュエーションは、SMの世界に通ずる概念があるような気がします。
まだこっちの世界にも深く染まっていない頃。
ふと見かけたネット上のウリセンのサイトで、オープニングスタッフ募集という文字を見つけました。
高校生の頃からバイト三昧だった僕は、「オープニング」という言葉に惹かれました。
オープニングだと、先輩後輩の関係もなく、わずらわしい思いをせず働きやすいのが一般的です。条件も割といいです。
僕は、手っ取り早い小遣い稼ぎがしたかったこともあり、そう躊躇うことなく応募しました。
それでも、面接の段取りが決まると緊張します。
マンションの一室に通され、椅子に座ってオーナーと向かい合いました。
音が聞こえそうなくらいに心臓がバクバクしていたのを、今でも思い出します。
「まず、これに記入してくれるかな。書ける範囲でいいから」
氏名、生年月日、住所、身長体重、趣味、あそこのサイズ、可能なプレイ……。
一応、すべての問いを書き終えると、身分証明書の提示を求められ、取ったばかりの免許証を差し出しました。
オーナーの横に座っていた色白の坊主が立ち上がり無言でコピー機で免許証をコピーします。もう、後戻りはできないなと覚悟を決めました。
「では、簡単に店のシステムを説明しますね」
見た感じ30代半ばくらいで、ややオネエっぽいオーナーは、早口に店の説明を始めました。仕事内容、報酬の制度、注意事項、禁止事項……。
「どうかな。やっていけそう?」
僕は、ちょっと怖くなってきたものの、頷いて「お願いします」と答えました。
「はい。じゃあ、頑張ってもらえるかな。ただ、ちょっと気に掛かるんだよね。その髪の毛」
オーナーは、僕の髪の毛について、指摘し始めました。
「こういう商売、清潔感が一番なんだよね。そんな、長くて金髪だとさぁ……」
今思えば、オーナーは、短髪爽やかな“イカニモ系”がタイプで、店のボーイもそういう子を揃えたかったようです。
しかし、僕は昔から女の子にモテましたし、自信がありました。
どんどん反発芯が芽生え始めた頃、オーナーが言いました。
「とりあえずチェックするから脱いでみてくれるかな?」
中高と、部活で鍛えた体には自信があったので、これでなんとか納得してもらえないものかと思いながら、服を脱ぎました。
「下もですか?」
「うん。パンツも全部ね」
恥ずかしながら、羞恥的な状況に僕は勃起してしまいました。
「前、隠さないでね」
全裸になって、気をつけの姿勢で立ち尽くします。
オーナーは、勃起している部分には口を挟むことなく、つまらなそうな目で僕の裸を見ていました。
「じゃあ、後ろ向いて」
頭が真っ白になり緊張でよろめきそうになりながら、僕はオーナーに背を向けました。
「はい終わり。パンツはいていいよ」
オーナーは、僕の体に何らの感想を漏らすことなく、ボディーチェックは終わりました。
「で、髪の毛、切れない?」
パンツ一枚の姿で立ち尽くす僕に、オーナーは言いました。
「すいません。切れないです」
似合ってると思ってやってる髪形ですから、そうそう妥協できません。
「そっか。仕方ないね。でも、そんなんじゃなかなか売れないと思うよ」
オーナーは渋々と言った感じで頷きました。
「この商売は自分が商品で、見た目だけが勝負だからね」
「結構、面接来てくれてるんだけどさ。半分以上はお断りしてるの」
「お客さんに指名してもらってナンボの商売だからね……」
終いには、説教めいた口調になって、僕は辟易してきました。
もっと、コンセプトに合った店に移ればよかったのかもしれません。
しかし、僕はこの店で働くことに決めました。
オーナーに対して、「見返してやる」という気持ちがあったのです。
そこからはゲイビデオでプレイの勉強をしました。
整体の専門学校に通う友人から、マッサージを教わったりもしました。
絶対に誰にも負けたくない。ナンバーワンになってやる。
ちょっと、ヤケクソな感じですが、僕は大きな決意を胸に、ウリセン生活をスタートさせました。
いろんなお客さんがいて、嫌なこと大変なこともたくさんありましたが、僕は頑張りました。
どんな客でも、リピーターになってもらえるよう、可能な限りのサービスを提供しました。結果、僕は店でナンバーワンになりました。
もちろん髪は切っていません。
客のほとんどは予約なしに来店したり、当日の予約で訪れます。
しかし、僕の予定表がサイトにアップされると、瞬く間に予約で埋まりました。
これまでの人生で一番頑張ったのが、ウリセンの仕事かもしれません。
あの情熱を、今のサラリーマン生活に生かせればいいんですが…(汗)。
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